南太平洋諸島との国際交流・救援ボランティア

国際ボランティアNPO法人南太平洋協会

旧暦豆知識

旧暦は、太陽と月の運行日数を、両方加味した暦です。地球が太陽を一周するのに約365日かかります。これを12に分けると1ヶ月は、約30.5日となります。ですから太陽暦の1ヶ月は、30日か31日なのです。
つぎに、月が地球を一周するには、約29.5日かかります。ですから、月の1ヶ月は29日か30日となります。それを12ヶ月分加えると太陰暦の1年は、約354日になるわけです。即ち、太陽暦の1年と太陰暦の1年には11日の差が生まれるわけです。
さて、この11日は、3年経つと33日となり、丸1ヶ月を越えます。このまま15年ほおっておくと、お正月は夏になってしまいますね。そこで、この3年分のずれを「うるう月」という1ヶ月にして、その1年を13ヶ月の「うるう年」にしたのが、「太陰太陽暦」なのです。うるう年は19年に7回あります。

太陽暦より随分複雑ですよね。今、私たちが使っている太陽暦は、キリスト教徒のために、そのお祭りを年間一定時期に定められるよう工夫されたもので、キリスト教徒以外の人々や、ことに東アジアに住む私たちの「季節感」には、合わない暦なのです。

旧暦は、A.C.604年に中国から伝来し、改暦を重ねて天保暦となりました。4000年前に中国で独自に作られ、「農暦」と呼ばれて今も中華文化圏の人々の生活規範となっています。農業の暦ですから、動植物のバイオリズムに多大な影響を及ぼす月の満ち欠けを無視した、太陽だけの暦では「農暦」にならないことがわかっていたんですね。
それにしても日本でも、1年が354日だったり、384日になったりする暦が1269年間使われて来たわけですから、易学以外に私たちの周りにある生活習慣や年中行事には、まだ脈々と旧暦が往き続けているのですね。

そして来年度2014年は「うるう9月」が入って1年が13ヶ月の年になります。秋が4ヶ月ある年は、さて、どんな1年となるでしょうね。

追い返せは1995年、阪神淡路大震災の年はうるう年で、うるう8月がありました。秋が4カ月あったのです。覚えておられますでしょうか?余りにも大きな関西での天災で季節感を味わうなんてできなかったような年だったですね。2014年は天災がないことを祈念し、日々の恵みに感謝し、ささやかながら、日本の四季の豊さをを満喫したいものです。

西洋文化を取り入れるため、国策として無理やり廃止された旧暦。自然を愛し、自然に素直に生きてきた、かつてのエコロジー先進国であった我が国の先祖の知恵を、来年は少しだけのぞいてみてはいかがでしょうか!

=発行人 松村賢治=

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